「好きだよ好きだよハムスターくん」 「悲しい話だ……、俺はハムスターじゃない。断じてハムスターじゃない。グラハムのハムとスペクターの始めと終わりを取ったんだろうが、俺があんな小さい動物だと思われていたとは!しかもこの会話は何回目だ?いや、何十回目だ?悲しすぎるにもほどがあって何だか腹が立ってきたぞ!腹立たしい、この気持ちをどうしろというのか!というわけでひどく俺は今お前の間接を猛烈に外したいんだがどうしたらいい!?」 今日もわたしの大好きなハムスターくんはハイテンションです。段々調子が上がっていくのもいつもどおり。本当に面白い人だなあと思います。だからこそハムスターくんだなんて呼んでしまうんだと思います。毎回毎回反応が楽しいのです。 まだ嘆いているハムスターくんを見ると、意識せずともにやにやしてしまいます。危ない危ない。これじゃあまるでわたしが変態みたいです。でも彼に対してだけ変態っていうのなら既にそうかも知れません。だって間接外されてみたいなあとか何回か思ったことありますし。ん?わたしって危ないですかこれ?まあいいです。だってそれも彼あってのことですから! 「それはそうと、ひまわりの種持ってきたよ」 にこにこと、お土産に持ってきたひまわりの種を彼の掌の上に落としました。もちろん、怒ることを意識してやってます。 「だから俺はハムスターじゃないから、そんなものムシャムシャと食べない!っていうかひまわりの種って人間が食べるものなのか?ん?ちょっと食ってみるか………?んむんむ……な、何だコレは!うまい!うまいぞコレひまわりの種なのに!?なんだこれ炒ってあるじゃないか!困ったどうしようこんな不味いもの食えないと言って間接を外してやろうと思ってたのにこんなことになるなんて!バカか?俺はバカなのか!?」 「バカでもすきだよ」 「そうか……じゃあ別に俺はバカでもバカじゃなくてもいいんだな!おい!もっと持ってないかそれ!!やばいどうしようもっともっと食べたくて仕方がないんだが!」 そう言ってハムスターくんはきらきらとした(それはわたしにはとってもとってもまぶしいのです)瞳でわたしを見つめました。綺麗な顔に、子供のような瞳。天使とは彼のことでしょうか。いやきっと天使なんかよりもっと尊くて綺麗で素敵な存在です! 「なあ?ないのか?ないのか?!」 このままではわたしは彼に身ぐるみ剥がされてまで種探しをされるでしょう。ウフフでもそれもいいなあ。というか何をされても(それが例え彼の大好きな破壊行為だとしても彼の大好きな兄貴分の大好きな殺人行為だとしても)わたしは大歓迎なのです。別にマゾだとかそういうわけじゃあないんですけどね。彼の前ではわたしはひとりのマゾヒストに成り果ててしまうのです。 「はいどうぞ」 もしかしたら……と思って大量にひまわりの種を炒ったものを用意しておきました。わたしの予想は当たったようです。えへ!よかった!それはともかく彼は目をよりいっそう輝かせて種だらけの袋を受け取りました。ああなんだか餌付けしているみたい。そうしたらハムスターくんがペットでわたしが御主人様なのですね。ご奉仕します!ってガラではないけれど、ラッドさんに対する態度みたいなもので接してくれるかも知れません。そうなったらわたしは彼をちょっとばかり無視しちゃわないといけないんでしょうか。えええ。やだなあ。いやいやペットといったらやっぱり夜一緒に寝たり、お、お風呂とか、一緒に入ったりですよね!わたしは知っているのです、彼は痩せている割にいい体をしていることを!きっと足も綺麗に違いありません。いつも露出している鎖骨ですら意識が飛びそうなのに、これ以上セクシーな姿を見せられたらわたしは失神してしまうかもしれません。どうしましょう、そうしたらハムスターくんはわたしをベッドまで運んでくれますか?仮にそうなったとしたらわたしはたまらず彼の鎖骨にむしゃぶりついてしまうと思うのです。もし彼の目に涙が浮かんだら舌で舐め取ってみたいと思います。考え出したら止まりません。彼の前ではわたしはただのサディストになってしまうのです。(さっきと言ってることが違う?だって彼が愛おしすぎるんですもの!) 「、ありがとな!」 もぐもぐと食べながら彼はにっこりと愛らしい笑顔でわたしに言いました。嗚呼どうしてあなたは無意識にそんな笑顔ができるのでしょうか! |