だめなんだだめなんだだめなんだ どうしてきみはそんなことをするの 悲しくなって、両手で目をふさいだ。何も見ないように、何も見えませんように、 「あ、あっ」 言葉になっていない、そう、ただの鳴き声のような音が耳に入る。大王の手は苦しそうに掴むものを求めている。腕は僕の手が押さえていて、動けない。それはそれはそれは、痛いだろう、な。僕だってこんな経験は、ない。もしかしたら、地獄よりも酷いかもしれない。ただの鉄くさい風呂と比べれば、こちらのほうが地獄という表現にはあっているだろう。 頭がぼうっとしてきた。首筋に舌を這わす。白い。太陽の光さえ届かないこの空間で、日焼けなどするはずがないのだけれど。この冥界に似合わぬほど、白かった。 「もう、だめ……です…っ」 僕だっていっぱいいっぱいだ。もう、耐えられない。胸は死んでしまいそうなほどうるさいし、何より、身体が、熱くて、熱くて、たまら、ない。 「お……にお、く…っ」 ごめんなさい あ、あ。その声に、酷く酷く申し訳のない気持ちになると共に、恐ろしいほどに欲情してしまう自分が、居た。 短く声をあげて、その瞬間、僕の頭の中は真っ白になった。 「ど……し、てっ……」 濡れた大王の声が響く。どうして、どうしてだろう。 あなたのその白い肌がいけなかったのですよ。僕をいけない気持ちにさせるのです。 頭の中で聞こえたその声に、僕は何を、何をしてしまったのかと、今更ながらどうしようもない混乱に陥った。 大王は子供のようにしゃくり上げ、涙を流しながら両目を塞いでいた。 この酷い世界を、見ようとしないかのように。 この醜い僕を、見たくないとでも言うように。 その光景すら、ひどく、なめまかしかった。 |